フランス旅行② ニース1日目

ほとんど眠れないままニースでの最初の朝が来た。写真はホテルからの朝日。6時には起きてシャワーを浴び、身支度を整えて朝ごはん会場へ。ビュッフェ形式なので、トレイをもって好きなものを好きなだけ取って回る。

が、朝ごはんに必須の野菜がない。パンの種類はいくつもあるが野菜は一切ない。野菜の代わりになるものといえば、果物だけだ。リンゴがうずたかく積んであるのと、フルーツポンチみたいなの。これでは全く野菜の代わりにはならない。でもないものは仕方がない。

フランスにいるせいか、フランスパンがとってもおいしい。日を経るに従い、朝はクロワッサンとカフェオレになっていった。郷にいては郷に従え。いつもは食べないものもところ変われば食べられるし、おいしい。朝の野菜不足は、昼食と夕食で補えることがあとでわかった。

朝食後はさっそくホテルを出て、旧市街へ。海岸沿いに東へぶらぶら歩いていくと、なにやら出店が並んでいて、たくさんの人が忙し気に品物を出している。これがニースの月曜日にしか開かれない骨董市だ。特に骨とう品に興味があるわけではないけれど、端から見ていく。フランスだからか、洋食器が多い…。当たり前か。我が家にはとても合いそうにない色使いのものばかり。その中で、金属製のかごのようなものがあり、これは何ですか、とそばにいた年配の男性に聞いたところ、コオロギの虫かごで、中国製だという。これをフランス語だけで説明されるので、なかなかわからない。中は見えないから、コオロギを入れて、鳴き声を楽しんだのかな。

一通り見たところで、出店に沿って並んだカフェの一つに入り、カフェオレで一服する。メニューが全然読めないけど、カフェオレで通じた。

少し戻って、ホテルの近くの観光局でフレンチ・リビエラ・パスの48時間を購入。1枚38ユーロ。これを使い、ニースの市内観光バスに乗る。2階建てのバスがこんなに面白いなんて、知らなかった。もちろん、2階に乗ったから。下手なテーマパークのライドに乗るよりずっと面白い!ニースの古い街並みと地中海の海岸線、古い古城の城壁を見上げ、18世紀に建てられた貴族の別荘群を見下ろす。

ニースの景観を堪能しながら、途中下車でマチス美術館へ。少し並んで待つが、パスのお陰で無料で入れる。マチスはとても簡略化された4人の人物が躍る絵を記憶していただけだが、晩年は映像制作に凝っていたらしい。今だったら動画編集してユーチューブに投稿しまくっていたかも。マチス美術館自体が古いお城なんだけど、まあそんなに興味のわくものはなかった。

マチス美術館を出て、坂道を下る。途中はニースの高級住宅街で昔の建物を利用した素晴らしい邸宅が並ぶ。ホテルやマンションになっているものもあるらしく、看板が出ている。どれもこれもおしゃれ。車でビュンビュン通りすぎてしまうよりもこうして歩くのも楽しい。アジアの観光都市では一歩ホテルを出ると物売りが次から次に寄ってうるさくて歩けないが、ここは市民の暮らす住宅地だからゆったり散歩できる。

15分ほど歩いてシャガール美術館へ到着。ここもフレンチ・リビエラ・パスがあるから無料だ。

日本語音声ガイドも借りられる。ところが、借りるにはIDを出せという。この場合、パスポートしかダメだという。しかたなくパスポートを預けるのだけど、ものすごく不安だった。シャガールの美しい絵はどれも素晴らしかったし、聖書を題材にしたものばかりなので音声ガイドがあってよかったんだけど、パスポートを預けるのって、すごい抵抗ある。どきどきしながら見て回り、パスポートを取り返したときは心底ほっとした。おかげであんまり絵に集中できなかった。

朝から歩き回って疲れたので、美術館内のカフェで昼食。メニューは英語だ。でもよくわからないから、チキンサラダと炭酸水を頼む。

これが、なかなか良かった。大量のレタスとトマトの生サラダの上に味付きチキンの裂いたのが載っている。朝の野菜不足を解消した気分。パンもついていて一皿で十分な食事になった。お値段は15ユーロくらい。

シャガール美術館からさっきの2階建てバスに乗り、海岸まで戻る。ホテルに戻る前に海岸まで下りて、しばし地中海の海を眺める。もう10月なので雨模様で海はそんなに青くないけど、カーブした海岸線沿いに街並みが見えて、ヨーロッパに来たんだなあ、と改めて感慨にふける。

ホテルにもどり、仕事から帰った夫と夕食へ。繁華街っぽいところに行って、適当なレストランに入る。なぜか、パエリアの看板を出しているところが多く、ここもそうだったのでとりあえずパエリアを頼む。ところがパエリアは40分かかるらしい。今からジャズの演奏も始まるよ、というのでじゃあ、それで。

南フランスでスペイン料理。そしてジャズの生演奏。フランス人のジャズっていうのもよくわからないけど、演奏は地元のひとっぽいおじいさんたち。もう何十年もジャズをやっているんだろうと思わせる。キーボードとドラムとサックスとコントラバス。みんなが好き勝手にやっているようでいて、ちゃんと曲になっている…。さあ、はじめるぞ、という気合も何にもない。ご飯をその店で食べて、食べ終わった人から何となく楽器のそばにやってきて、何となく演奏が始まったという感じ。ドラムのおじいさんなんて、つえをついて歩いていて、ちょっとよろけながらドラムの椅子に座る。スティックを持つ手もやや震えていたりするんだけど、テンポがずれるということもない。みなさん、まったく肩の力がはいってない。音楽が体の一部になっているって、こんな感じなんだろうか。

ジャズについて全く知らないのだけど、聞いたことのある曲ばかり3つほど聞いてホテルに戻った。パエリアが多すぎてとてもじゃないが食べきれず、キャベジンの出番となった。

フランス滞在1日目としては充実していたと思う。ニースでは見逃せない美術館2つとも見たし。程よく疲れて、この日はまあまあ眠れた。明日は夫が仕事を休むので、一緒にエズ村へ行く。

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